ご祝儀・香典に税金はかかる?|非課税の範囲と親の結婚費用負担のルール

カテゴリ:制度・ニュース

結婚式で数百万円のご祝儀を受け取った。葬儀で香典が集まった。——このお金に税金はかかるのでしょうか。答えは「社会通念上相当な範囲なら、贈与税も所得税もかからない」。ただし、常識的な範囲を超える高額なケース、会社から受け取るケース、事業のつながりで受け取るケースでは扱いが変わります。冠婚葬祭のお金の税金を、もらう側・渡す側の両面から整理します。

大原則:常識的な祝儀・香典は非課税

個人から受け取る祝物・香典・見舞金などで社会通念上相当と認められるものは、贈与税の対象になりません(相続税法の規定にもとづく取り扱い)。所得税もかかりません。結婚式のご祝儀が合計で数百万円になっても、一人ひとりからの金額が常識的な範囲なら申告は不要です。

「社会通念上相当」を超えるとどうなる?:関係性に照らして明らかに高額な場合(たとえば知人から祝儀名目で数百万円など)は、祝儀の形をとった贈与として年間110万円の基礎控除を超えた部分に贈与税が課される可能性があります。金額の明確な線引きはなく、贈る側との関係・地域の慣習で判断されます。詳しくは贈与税の非課税枠へ。

結婚まわりのお金:親からの援助はどこまで非課税か

お金税金の扱い
ゲストからのご祝儀非課税(社会通念上相当な範囲)
親が結婚式・披露宴の費用を負担非課税。挙式費用・新生活の家具家電など、必要な都度・直接充てられる援助は贈与税の対象外
親からまとまった現金を「結婚資金として」一括でもらう都度の費用充当でなければ通常の贈与。年110万円超は贈与税の対象。なお「結婚・子育て資金の一括贈与」の非課税制度は2025年3月末で新規受付が終了しています
会社からの結婚祝金社会通念上相当な額なら給与として課税されない扱いが認められています(会社側は福利厚生費)。高額な場合は給与課税
ご祝儀は誰のもの?実務上は挙式費用の負担者・招待の名義で整理します。親名義で受けた祝儀を子の口座へまとめて移すなど、大きく動かす場合は記録を残しておくと安全

結婚前後の検査費用の補助など、自治体の支援はブライダルチェック補助金のような制度もあります。

香典まわりのお金:受け取っても課税されない、ただし香典返しに注意

  • 香典は非課税:喪主・遺族が受け取る香典は、社会通念上相当な範囲なら贈与税・所得税・相続税のいずれもかかりません。相続財産にも含めません
  • 香典返しは葬式費用にならない:相続税の計算では葬儀費用を遺産から差し引けますが、香典返しの費用は対象外です(香典収入が非課税である見返りの整理)。一方、通夜・葬儀の飲食代や読経料は対象になります
  • 会社からの弔慰金:業務上の死亡なら普通給与の3年分、業務外なら半年分までが相続税のかからない目安とされ、超える部分は死亡退職金として扱われます(500万円×法定相続人の非課税枠の対象)
  • 葬儀後の手続き・もらえるお金の全体像は親が亡くなった後のお金ロードマップにまとめています

事業がからむと課税の世界に変わる

  • 個人事業主が取引先から受け取る祝金・見舞金:事業に関連して受け取るお金は、事業所得の雑収入として課税されるのが原則です。「個人としてのお付き合い」か「事業のつながり」かで扱いが分かれます
  • 渡す側(事業者):取引先への祝儀・香典は接待交際費、従業員への慶弔金は慶弔規程にもとづく相当額なら福利厚生費として経費になります。記録として招待状・会葬礼状のコピーを残すのが実務の定石です(領収書が出ないお金だからこそ)
  • 経費のグレーゾーン全般は経費になるかグレーなもの10選もどうぞ

今日やること

今日やること

  1. 結婚予定がある人:親からの援助は「都度・直接費用に充てる」形にする方針を家族で共有する(一括の現金移動を避ける)
  2. 事業者:慶弔費の記録ルール(招待状・会葬礼状の保管)を決める。従業員向けは慶弔規程を文書化する
  3. 喪主経験者:相続税の申告があるなら、葬儀費用の領収書から香典返し分を分けておく

よくある質問

Q. ご祝儀が合計300万円になりました。申告が必要ですか?

A. 一人ひとりからの金額が社会通念上相当な範囲(親族・友人としての常識的な額)であれば、合計が大きくても贈与税・所得税はかからず申告不要です。

Q. 親が結婚式費用を全額(400万円)出してくれます。贈与税は?

A. 挙式・披露宴の費用を親が直接負担する形なら、必要な都度の援助として贈与税はかかりません。一方、まとまった現金を渡されて使い道が自由な場合は通常の贈与として110万円超の部分が課税対象になり得ます。「都度・直接」がキーワードです。

Q. 香典が多く集まり、葬儀費用を上回りました。余りに税金はかかりますか?

A. 社会通念上相当な香典であれば、余ったとしても課税されません。相続財産にも含めません。ただし香典返しの費用は相続税の葬式費用控除の対象外なので、領収書は分けて管理してください。

Q. 従業員に結婚祝金5万円を渡します。給与として源泉徴収が必要ですか?

A. 慶弔規程などにもとづく社会通念上相当な額の祝金は、給与として課税しない取り扱いが認められています。会社側は福利厚生費として処理します。役職や関係性に比して高額な場合は給与課税の対象になり得ます。

参考リンク(出典)

※ 本記事は一般的な情報提供です。「社会通念上相当」の判定は関係性・地域の慣習によります。高額なケースは税務署・税理士にご確認ください。

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公開日:2026年08月02日 / 執筆:みんなの税金 編集部

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本記事は税制・各種制度に関する一般的な情報提供を目的としたもので、税務上の助言ではありません。記載内容は公開時点の情報に基づき正確性に努めていますが、制度は改正される場合があります。実際のお手続き・個別のご判断は、国税庁・お住まいの税務署・税理士等の専門家にご確認ください。運営者情報・免責事項